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ITALY NEWS

イタリア中小企業訪問
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2009/1/30 
 
 

イタリア中小企業訪問  

モーロ・リアルエステート
MORO REAL ESTATE

新社名・新ロゴで
不動産マネージメント会社のイメージを強調



●会社の沿革を教えてください
そもそも、私の祖父が第一次大戦後に起こした建設会社にはじまります。S.A.C.R.E.という名前の会社で、ジリド・モーロとジャコモ・モーロ兄弟がミラノに創立したものです。私の父の経営となって現在にいたっています。創立以来半世紀にわたり、特に戦後のミラノの発展とともに、住宅、工場、商業施設、スポーツ施設などの建設や修復リフォーム事業を進めてきました。同社の規模は時代とともに拡大してきましたが、つねに、職人技術を大切に、職人スピリットを重視した質の高い仕事を誇ってきました。同社の建設した主な建築物としては、ミラノ競馬場本部(1974-1978年)やチニゼロ・バルサモの東芝株式会社社屋(1990年)をあげられます。1995年には名称をモーロ・コストゥルツィオーニMoro Costruzioni と変更しました。また、ミラノの代表的スーパーマーケットであるエッセルンガの店舗をミラノ市内10店舗建設したほか、キャノン、ダイキン、バラッコ、Demag、そしてENIなどの入っている大規模なビジネスパーク(サン・ドナート・ミラネーゼ)建設も我グループの仕事です。

このファミリー企業で兄は建築家として建設の方にかかわり、私は同社所有の不動産の販売や賃貸関連の仕事をしていましたが、1994年、それまでの経験をいかして、独立し、ストゥディオ・インモビリアーレ・モーロStudio Immobilirare Moroを創立しました。これまで通り同グループの所有する物件の販売や賃貸オペレーションに加えて、一般の法人や個人の所有する物件もターゲットにした業務を行うことにしたのです。現在社員数は8名です。
1994年当時は、不動産市場が厳しい危機にあった年代で、その後90年代後半には市場は上り坂になりましたが、今思えば、難しい時期にスタートしたことで専門性を磨き、市場に真摯に対応することを学ぶことができて、私にとっては貴重な経験になったと考えています。

2000年には在イタリア日本商工会議所の会員となりました。ユーロへの移行にともない、ローカルな市場も次第にグローバル化がすすみ、当社はファミリー企業との結束を増すことで重要な投資ファンドを活用する上でも多国籍企業との関係を強化する上でも大きな助けとなりました。

2009年1月より、弊社の業務ミッションの変革と国際志向性を具体的な形で表現するために、社名をモーロ・リアルエステートMoro Real Estate と変更致しました。

●貴社の主な活動内容や特色をお話ください
当社の活動は、一般住宅にはじまり、集合住宅全体、あるいは商業施設、企業オフィス、工場施設などの物件の調査、評価、販売あるいは賃貸を行うことにあります。特色の一つはミラノの多数の日本企業に対するアシスタント業務であり、日本企業のためのオフィス探し、そして駐在員の方々の住居をお探しすることです。 
そのため、弊社には2名の日本人社員がおり、当分野の専門知識を持っており、日本語でトータルなフォローを行っています。不動産物件をさがすために、イタリア語、英語、そして日本語の3ケ国語でのサイト www.mororealestate.com を運営しています。簡単に求める物件の検索ができるシステムで各物件ごとに写真や見取り図がついた詳細なカードで紹介されています。日本人スタッフが常に日本語の対応をする電話回線も設けております。そしてお客様の不動産物件の下見から契約調印にいたるまですべてのフェーズを日本人スタッフが専門的にサポートしています。当社では イタリア語、日本語に加え、秘書のマルチリングアル、英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語などに対応できる国際的環境を備えています。

取り扱い物件のセレクトには非常に気を使い、厳密に行っていますので、クライアントの方々も弊社で扱っている物件は質の高い物件であることを経験からご認識いただき、当社のサービスを常にご利用いただいております。
賃貸物件については法人契約が9割に達しています。当初ではセレクトした物件のみを扱っていますし、物件の詳細をすべてサイトに掲載しています。したがって、法人顧客の担当の方にとっても、時間のロスが少なくニーズにあった物件をスピーディに探すことが可能です。

●日本人向け市場に対する配慮としては特別なものがあるのでしょうか
ミラノで住宅を持つオーナーにとって、日系企業と住宅賃貸契約を結ぶことは、契約内容や経済条件などの取り決めを常に遵守し的確に行動していただけるいう保証を得ることを意味しています。
日本企業関係者だけに住宅の賃貸を希望するオーナーも少なくありません。正確に支払いが実行されるという事のみでなく、良識的であり、騒音を出すなどの問題も無く周りの方への配慮を持っていただけます。また、駐在期間が終わり日本に帰国されても季節のたよりが届いたり、小さなプレゼントなど、細やかな心づかいに喜ぶオーナーも多いです。

弊社で日本企業をはじめ多国籍企業の駐在員の方々の物件を広く扱っていることを知って、それに見合う物件を所有している法人や個人から多々のオファーがあります。なお、取り扱っている物件はすべて住宅のオーナー側からご依頼を受けているものです。当社の評判を口コミなどで聞かれて、是非物件を扱ってほしいと、依頼してこられます。ということで良質のアパートメントが自然と集まってくるのも事実です。

日本人駐在員のメンタリティやニーズを理解するよう努めておりますので、それに合う物件をご提供することが可能です。たとえば、基本条件としては、浴槽があること、給湯設備、セントラルヒーティグ、高い階(安全性の上から)を望まれますし、それと屋根つき駐車場(ボックス)のあることです。会社支給の車を持つ際、イタリア人の場合は、どうせすべて会社持ちだから何があっても平気ということで、路上駐車も平気です。日本の方の場合は逆で、会社支給の車の場合は、問題の起こらないよう自分で所有する車以上に気を使われますね。

●特に力を入れていることはどのようなことでしょうか
当社で力をいれているのは、物件オーナーに対するコンサルティングです。当社の強みは、借り手が見つかるのを待つのではなく、よりスピーディにいい借り手がみつかるようオーナーにコンサルティングをし、結果として投資効果を高めることにあります。
具体的には、物件をみた上で、日本の企業に賃貸したいのであれば それなりの住宅のリニューアルをするように進めていす。特に、バスルームやキッチンなど水周りの整備、さらに全体的なリフォームです。また、小規模住宅の場合は家具付き住宅が求められていますが、その家具についてもそれなりのレベルの家具インテリアを備えることが大切です。このように一部あるいは全体的な手直しなどで初期投資をすることで、借り手をみつけるのもスムーズになります。何もせずただいい話を待っているだけでは、無駄に時間がたっていくだけですので。
通常は不動産屋の役割は、住宅所有者の望む言い値で告知をだすだけですが、当社では大家さんに正しい道をアドバイスしているわけです。

また、イタリアでは大手不動産屋でも物件の写真に投資をしないところが多いのですが、弊社では物件の写真も専門カメラマンに撮影させていますし、見取り図にしても建築家に新たに図面をおこさせており、よりよいイメージで紹介するようにしています。一つずつは小さなことですが、こうした配慮を積み重ねることで他社とサービスの質を差別化しています。

●仕事を進めていく上での難しさはどのようなものがありますか
いうまでもなく、現在の不動産市場は厳しいものがあり、クローズする不動産業者も少なくありません。このネガティブなトレンドに立ち向かうためには、より高い質のオファーを行うことが我々の責務と考えております。市場は以前にもまして選別が厳しくなっており、当社のクライアントにあったプレステージの高い物件をオファーするようつとめています。

今回の経済危機が始まる少し前から、不動産市場自体は縮小方向にむかっていました。近年、街角に極めて多数の不動産屋が誕生しましたが、市場が好調なときに誕生した不動産会社は、はじめての試練に合ったことになります。一方、当社は、前述したように市場が極めて難しい時期に創立し苦労して仕事を進めてきていますので、それなりの対応できる体制にいます。

●なぜ、社名変更を決意なさったのでしょうか
新社名および新ロゴは、いずれも英語で、国際的アピール度を強化することを意図したものです。一方私の苗字であるモーロは継続性とロゴへの認識を維持するために残しています。おかげさまで、不動産市場で、特に、ミラノの日本コミュニティで知名度を得ておりますので。クライアントの皆様に混乱を与えないように日本語の「家」という漢字と、企業カラーの赤は維持しましたので変更はドラスティックなものではありません。
特に多国籍企業や一流企業へプレゼンテーションをする機会も増えた中で、単純な不動産の売買にとどまらず、物件をオファーする側と借り手・買い手の間の不動産マネージメントも行う企業としてのイメージを強調するために新社名・新ロゴの採用に踏み切ったわけです。

●現在の不動産市場をどのように見ていますか
住宅の売買については、買い手数が大幅に減少し、しかもセレクションが厳しく慎重になっているため、売買件数は大きく減っています。したがって、市場は大きな変化の時期にあり、本年の経済的見通しは楽観を許しません。とはいえ、住宅販売予想については大幅な減少とはみていません。また価格も減少していません。双方で今後の様子見というのが実情です。

一方、賃貸物件については、住宅ローンが難しいこともあり、賃貸をさがす人の数は増えています。住宅を購入する経済的余裕のない家庭から、賃貸物件への需要が戻ってきているのです。またオファーも増大しています。オーナーの方も売るにはいい時期ではないと判断して当面は賃貸でと考える人も多いためです。またオーナーにとっても仮に家が売れてもそのお金を一体どこに投資すべきか迷う面も多いのです。

各不動産物件は、市場で的確なポストを得るためには、より高い質の層に適応しなければなりません。弊社としては、質の高い物件のオファー、そして、中級―高級レベルのターゲットに関しては、今回の経済危機の影響はそれほど強くはないと私は感じています。

●日本文化に関する協会を創立されたとうかがいましたが
私はもともと、日本の文化に対して強い関心を持っており、それだからこそ、仕事の分野でも日本との関係を築きたいと考えました。20年位前から日本文化へ興味を持つようになり、私はカトリックですが、禅についての研究や実践を行うようになりました。その延長線上に、茶道をはじめ、すでに茶道を勉強してから15年以上を経過し、現在は、ミラノの裏千家本部(Ripa di Porta Ticinese 53)で、初心者への手ほどきもしています。また、日本映画の大ファンでもあります。

こうした私の日本への関心と情熱から、二人のメンバーとともに「Associazione Culturale Giapponese in Italia」という文化協会を創立しました。同協会では www.giapponeinitalia.com というサイトを運営しており、当サイトにはイタリアで開催される日本に関する文化行事がすべて紹介されています。 当サイトは短期間に知名度を増しており、独立したアソシエーションとして自由な観点、ノン・プロフィットな情報発信源として確立しつつあります。

(E.Oshima)

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MORO REAL ESTATE
Corso di Porta Romana 92, 20122 Milano
Tel: 02- 58328574(代) 日本語直通:02-58328525
Fax: 02- 58433376
URL: http://www.mororealestate.com/   日本語版サイト
E-mail: info@mororealestate.com
日本語対応 E-mail: japanese@mororealestate.com   

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